
共感覚について。
わたしはいくつかの共感覚と併存しながら日々を送っているのですが、
その中の一つに色聴があります。
カウンセリングでもその感覚を頼りに 主訴と関連して音が詰まっている部位を探しているのですが
色の変化と組み合わせて 意識でもホルモンの変動や情動の変動により音の密度や音階、声を出す位置、含まれる息の量なども観察しながら、非言語的な要素を拾い組み立てています。
面白いのが、無意識的に情報のやり取りが行われるからなのか、共感覚を持ったクライアント様に遭遇することが大変に多いです。
感情に色がつく方や、形を感じる方、ずっとメタファーが湧くかた、数字に味や色を感じる方、体感が変動する方… etc
普段人とそういった感覚について話すことは少ないので、楽しくお話を聞かせていただいています。
色が見えてしまった時に狼狽えないように、とか、その感覚を不安感なく併存していけるように、というテーマで関わらせて頂くこと事なども多いです。
私はといえば日々ベースの色とずれているからもっとオレンジの色になるように〜など
思いながらカウンセリングの中でFAP療法などの介入を行っています。
あくまで情報の一つであって、確固とした判断には用いないようにしていますが、
大抵治療が進まれてくると、色などを考慮せずとも声の出し方や声の音の高さは変化してくるので 私の中では声は重要なアセスメント要素の一つとなっています。
皆様が普段どうやって、どのように世界を知覚しているのか、すごく興味があります。
わたしには世界はこう見えている、というお話を、機会があればぜひお聞かせください。
関係ない雑談ですが、ピアニストでは辻井伸行さんが好きです。
本が読めなくなる時期は特に、音で本を読むのと同じ状態になるので随分と聴いていました
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番《雨の歌》:第1楽章 は春の嵐が吹き荒れながら情動が流れていくように感じて非常に好きな一曲です。
あなたの中の”わたし”にはどう聞こえますか?
共感覚とは
共感覚(シナスタジア)とは、ある1つの刺激に対して、通常の感覚に加えて異なる種類の感覚が自動的に生じる知覚現象です。
代表的なものとして、文字に色を感じる「色字共感覚」、音に色や形を感じる「色聴共感覚」、味や痛みに別の感覚を伴う現象などがあります。病気ではなく、個人のもつユニークな認知特性の一つとされています。
主な特徴と仕組み
- 自動的でコントロールできない:意図せず、無意識に別の感覚が引き起こされます。
- 一貫性がある:同じ文字や音からは、いつでも同じ色や形が感じられます。
- 比喩ではない:単なる「イメージや例え話」ではなく、現実感をともなった知覚として体験されます。
- 割合:研究によって異なりますが、およそ数人から数十人に1人の割合で見られるという調査もあります。
代表的な共感覚の種類
共感覚の種類は150種類以上あると言われていますが、特に研究が進んでいる代表的なものは以下の通りです。
1. 色字共感覚(文字や数字に色が見える)
- 文字や数字、あるいは曜日や月といった言葉に対して、特定の「色」が結びついて知覚されます。
- 共感覚の中で最も多く報告されているタイプです。
- 例:「『あ』は赤色」「『3』は緑色」に見える。
2. 色聴共感覚(音に色や形が見える)
- 音楽、楽器の音、人の声、日常の雑音などを聴くと、空間に色や幾何学的な形、模様が浮かび上がります。
- 音楽家や芸術家に比較的多く見られる傾向があります。
- 例:「ピアノのC(ド)の音は明るい黄色」「車のクラクションは鋭い紫色」に感じる。
3. 空間配置共感覚(時間や数字が空間に並んで見える)
- 1年のカレンダー、1週間の曜日、あるいは数字の並びが、自分の周囲の空間に立体的なループや階段のような配置になって見えます。
- 例:「1年が自分を囲む時計回りの楕円形に見え、今はその『7月』の位置に自分が立っている」と感じる。
4. ミラータッチ共感覚(他人の身体感覚を自分のことのように感じる)
- 他人が触られているのを目撃すると、自分の同じ部位にも触られたような感覚が生じます。
- 共感能力を司る脳のシステムが過剰に働いている状態と考えられています。
脳科学的な見解と研究の現状
かつては「気のせい」や「過剰な妄想」と片付けられがちだった共感覚ですが、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)などの脳イメージング技術の進歩により、実際の脳の活動を伴う現象であることが証明されています。
主な脳科学的理論
脳科学において、共感覚が発生するメカニズムには主に2つの有力な説があります。
- 局所的クロスアクティベーション(交差活性化)説:脳の隣り合う領域同士が、通常よりも強く結びつきすぎているという説です。たとえば、文字を認識する領域(紡錘状回)と色を処理する領域(V4野)は隣接しており、この間の神経配線(シナプス)の刈り込みが幼児期に十分に起こらず、残ったままになっているために、文字を見ると同時に色も活性化すると考えられています。
- 脱抑制フィードバック説:脳の神経ネットワークの配線自体は通常の人と同じであるものの、高次の脳領域(情報を統合する場所)から低次の感覚領域(目や耳など)へ情報が戻る際、通常ならかかっているはずの「ブレーキ(抑制)」が弱まっているために感覚が混ざり合う、という説です。
最新の研究動向
- 遺伝的要因の解明:共感覚は家族内で遺伝する傾向が強く、特定の遺伝子群(特に脳の神経発達やシナプス形成に関わる遺伝子)との関連性が研究されています。
- 幼児期の発達との関係:実は、赤ちゃんは全員共感覚を持っているという説があります。成長に伴い、脳の不要な神経回路が遮断・整理(刈り込み)されますが、共感覚を持つ人はその一部が残ったまま大人になったのではないかと考えられています。
- 「アソシエーター」と「プロジェクター」の区別:共感覚の現れ方には個人差があります。色のイメージが「頭の中のスクリーン(心眼)」に思い浮かぶタイプ(アソシエーター)と、現実の空間に色が飛び出して物質のように「直接目に見える」タイプ(プロジェクター)に分かれることが分かっており、それぞれ脳の活性化パターンが異なることも確認されています。


