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「生きる」谷川俊太郎

椿
生きているということ
今生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと

生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ

生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこが揺れているということ
いま今が過ぎてゆくこと

生きているということ
いま生きているということ
鳥は羽ばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ

いつも読んでるとくどい!と思いそうになるのはいまだに変わらないのですが

最後の

生きているということ
いま生きているということ
鳥は羽ばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ

という部分が好きで 

やっぱり良い!となるのも毎回です☁️

谷川俊太郎さんといえば 朝のリレー、教科書に載ってました。

詩でここまで印象に残るって凄いです。

スーホの白い馬とスイミーと羅生門と

注文の多い料理店と..

覚えているのってそこまで多くありません。